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2006年1月 6日 (金)

「津波の幽霊」映画で集客たくらむプーケット【タイ】

6日付産経新聞によれば、観光客が激減しているプーケットで、外国人客誘致のための映画製作話が浮上しているのだとか。タイトルはもう決まっていて「津波の幽霊」。

日本人男優の起用も検討されているというが、どんな役かは不明。

映画の構想は昨年8月、タイ航空のカノク社長が発案したという。

ストーリーは『プーケットを訪れた外国人男性が地元の美しい女性とであって恋に落ち、女性が幽霊と知った後も現地にとどまろうとするが、最後は離れ離れになる』という笑ってしまうもの。

女を観光の売り物にするタイ人の姿勢は、幽霊になっても一貫して変わらないようです。けっきょく女しか売り物が思いつかないということなのだろう。

タイ観光協会は「幽霊映画でさらに客足が遠のく」と反発し、一時は宙に浮いていたが、カノク社長は「必ず映画化する」といっているそうだ。

カノク社長は主役男優はアジア系にしたいらしい。その背景には津波以後とくにアジア系の観光客が激減していることがあるらしい。

外国人はタイ人ほどには(タイで出る)幽霊を恐れていないと思うが、「変な日本人」が出てくる寒い映画になれば、日本人のプーケットのイメージはますます悪くなるだろう。

タイ人たちは「ラストサムライ」を見ながらも、くすくす笑っていた。私はタイの映画館でラストサムライを見たが、タイ人客が日本人の俳優のしぐさを見ながらくすくす笑う意味が良く理解できなかった。タイ人の感性は、実は日本人の理解を超えるものがある。


こんなストーリーならどうだろう。

『ヨーロッパで堅い仕事をしている独身の中年男性がクリスマス休暇をタイで過ごすことにし、ゴーゴーバーで知り合った女性と月5万円で同棲することにした。その女は飛び切り不細工で色黒だったが、男はむしろそこに惹かれる。ヨーロッパでの日常世界からかけ離れたエキゾチシズムと、これまで自分を呪縛していた固定観念から解放された自由感を満喫して羽を伸ばす。
彼女とビーチで寝転んでいるときに津波に襲われる(ここはCGと記録映像を合成する)。運よく彼は、怪我をしながらも救助されるが、女のほうは行方不明のままである。彼はその女のことはニックネーム以外は何も知らない。救助されたあとも、そのとき女と一緒にいたことや彼女が行方不明であることは切り出せない。白人のNGOもいっぱい駆けつけてきて、彼の意識は故郷のルールに引き戻される。しばらく病院で治療を受けたあと黙って帰国するが、帰国後しばらくして幽霊を見るようになる。その幽霊の顔は、もともとごてごてしていた彼女の顔をさらに醜く強調したものだが、確かに彼女なのである。彼はそのビジョンから逃れられない。かつてはエロスを感じたその醜さに、いま彼は激しい嫌悪を感じる。同時に、幽霊のビジョンと呼応しあうかのように、自分の中から自分のものでないどす黒いドロドロした何かが、もがき出てくるのを感じ、激しい恐怖を覚える。
ビーチで彼が彼女にささやいた「愛してるよ」という言葉が鍵になり、いまになって彼に襲いかかる。いや、そのときはじっさいそんな気分だったのだ。ウソを言ったつもりはなかった。このままずっとここで暮らしたいとさえ思った。しかし、そんな考えが幻想であることもまた、初めからわかっていた・・・・。
彼の世界と彼女の世界とは、もともと本質的に相容れないものだったのであり、むしろ、決して接触させてはならないものだったのだ。
彼は故郷に帰り、教会で祈るが、心は分裂したままである。やがて幻覚にさいなまれるようになり、仕事もやめ、アムステルダムで麻薬におぼれ、ついには自殺する・・・・。』
こんな話なら私も見てみたい。


ともあれ、タイ人たちに、津波の犠牲になった人たちの魂を畏れる気持ちや、特にタイ人犠牲者遺族の心情への配慮がほんの少しでもあれば、「津波の幽霊」ネタ、しかもタイ女の幽霊と外国人男性との恋愛ネタで集客しようなどという安直な発想が出てくることはありえないし、そんな極端な発想を責任ある者が公表することもないだろう。

タイ航空(TG)はそういう人間がボスをやっている航空会社ということである。

タイでは「外国人との恋愛」は一般に、豊かな女性がすることではない。外国人との「恋愛」と売春との明確な区別などない国である。

タイで、外国人と恋愛沙汰に入らざるを得ない女たちがどういう立場の人々なのかを考えれば、「津波犠牲者女性の幽霊と外国人男性との恋沙汰物語」を集客ネタにするなど、死んだレンタルワイフ(売春婦)へのいわば「セカンドレイプ」以外のなにものでもないことは、だれにでもわかるはずである。

これまた、タイ人・タイ族の、人間の尊厳に対する感性の根本的な欠如、他者の人格を尊重する観念の絶対的な欠落、を如実に物語るエピソードというほかはない。タイ人・タイ族のそういう卑しい精神性の頂点に君臨するものが、タイ国王であり、タイ仏教なのである。

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