米メディアは風刺漫画の掲載に慎重 イスラム教冒涜と判断
デンマークの新聞がイスラム教の預言者ムハンマド(マホメット)を風刺する政治漫画を掲載したことをきっかけに、イスラム教徒による抗議行動が世界中に広がっている。この問題は、デンマーク紙に連帯の意を表すため、フランス、ドイツなど欧州の新聞社が相次いで風刺漫画を掲載したことで、一気にイスラム教徒の怒りが爆発した形になった。これに対し、これまで、新聞の「表現の自由」を長年主張してきた米国メディアは、ニュース自体は大きく報道している。しかし、風刺漫画の掲載は控えるなど、欧州メディアとは対照的に慎重な姿勢をみせている。(ベリタ通信=江口惇)
米紙フィラデルフィア・エンクワイヤーは、「多くの米国メディアが、問題のムハンマドの漫画を掲載するか、あるいは(掲載して)イスラム教徒の感受性をいたづらに刺激すべきか、のジレンマに陥っている」と指摘している。
エディター&パブリッシャー(電子版)によると、ワシントン・ポスト紙は、同社の決めた基準に照らし、風刺漫画の掲載をしない方針を表明している。これまでも死体の悲惨な写真などの公表を控えており、今回も漫画を掲載しなくても、記事だけを使って、世界的な抗議行動を読者に説明ができると話している。
米国最大の発行部数を誇るUSAトゥデーも、今のところ風刺漫画の掲載を控えている。しかし、今回の騒動は、漫画自体が原因になっているため、漫画にニュース価値があることは認めている。
米国のメディアが漫画掲載に慎重なのは、漫画の内容がムハンマドを「冒涜する」可能性が大きいためだ。イスラム教では、預言者ムハンマドを冒涜するような行為は一切許されない。
漫画は、爆弾の形をしたターバンを巻いたムハンマドを登場させ、預言者をテロリストと結びつけるなど、イスラム教徒を強く刺激する内容になっている。
各メディアとも、欧州で問題となっている風刺漫画を掲載すべきかで、編集局内部で活発な議論が行なわれたようだ。米紙ロサンゼル・タイムズでも、議論の結果、漫画は一部の読者にとって、侮辱的な内容になっていると判断。視覚(漫画)に訴えなくても、記事によって読者に趣旨が伝えられるとして漫画掲載を見送った。
当然、数は少ないが、米国のメディアの中でも、風刺漫画を掲載した新聞社もある。一部のテレビ局も、記事を伝える中で、漫画を紹介することは必要として放映している。このほか、米国メディアのホームページから、欧州メディアのページへリンクできるようにもなっており、インターネット上では、風刺漫画を見ることはできる。
対イラク戦争などでアラブ諸国ではまったく人気のないブッシュ政権も、この問題では、欧州メディアの態度は「イスラム教を冒涜するものだ」と、イスラム教の抗議に理解を示す気配りをみせている。これにはイラク戦争の盟友英国も同じ対応をみせている。
これに対し、ロサンゼルス・タイムズ紙は、ムハンマド冒涜をめぐる問題は、新聞社とイスラム教徒間の摩擦であり、この問題に国家が入ってくることは「表現の自由」の観点から危険だとの認識を示している。
| 2006年02月06日00時05分 | ベリタ通信 |
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ムハンマドを絵に描くこと自体が、偶像崇拝につながる危険があるものとして、イスラム教では禁じられているという。
「爆弾の形のターバンをまいたムハンマドの漫画」と説明されれば、それだけでなぜこれが問題になるのかは十分理解できるはずである。
あとはこの漫画とは直接関係のない国際情勢の背景が問題になるだけだろう。
漫画自体にニュース価値があるとは思われない。
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BBC News
There seems to be a confusion between two issues: the Islamic ban on any pictorial representation and respect for the character of Muhammad.
It is the satirical intent of the cartoonists, and the association of the Prophet with terrorism, that is so offensive to the vast majority of Muslims.
Islam bans pictorial representations of humans or animals to discourage idolatory.
It goes without saying that this ban covers the Prophet, his companions, and major figures of the two other Abrahamite religions considered sacred by Muslims as well.
The ban seems to have been based on the perception that cultures which consider animals or their statues to be sacred literally worship these animals, rather than a complex set of meanings and values that these creatures symbolise.
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教徒に平穏化を要請 英のイスラム団体
【ロンドン小松浩】各地で抗議行動が高まる中、英国のイスラム団体はイスラム教徒に過激な言動を慎むよう呼びかけている。ロンドンの抗議デモ参加者が昨年7月のテロを称賛するプラカードを掲げたことに「行き過ぎた表現」との反発が強まり、イスラム社会への逆風となりかねないためだ。英国では新聞各紙が漫画を不掲載としたが、今回の事件を機に宗教にからむ言論や表現の自由の問題が改めて論議となっている。
ロンドンでは3日と4日にデンマーク大使館前で抗議デモがあり、1000人前後が参加した。その際、昨年のテロの犯人4人を「ファンタスティック4」とたたえるプラカードや「イスラムを侮辱した者に虐殺を」と書いたものもあった。
脅迫めいたスローガンには市民から多くの苦情が警察に寄せられ、野党・保守党のデービス「影の内相」は「殺害を扇動する者に寛容は不要だ」と非難。与党・労働党にも早急な刑事訴追を求める声が出ている。
ロンドンでのデモは一部のイスラム過激派グループが組織したとされるが、傘下に400のイスラム団体を置く英国イスラム評議会のサクラニ事務局長は「イスラム教徒の純粋な怒りを利用して自分たちの有害な主張を追求しようとする人たちがいる」と指摘、イスラム教徒に平和的に行動するよう要請した。
| 2006年02月06日18時05分 | 毎日新聞 |
| 米主要紙、風刺漫画初掲載 社屋前で抗議デモ 【ニューヨーク6日共同】イスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画掲載問題で、6日の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、東部ペンシルベニア州のフィラデルフィア・インクワイアラー紙が4日付で風刺漫画を掲載、20数人のイスラム教徒が6日、同紙の社屋前で抗議デモを行った、と伝えた。 ニューヨーク・タイムズによると、米主要紙の風刺漫画掲載は初めて。同紙やワシントン・ポスト、ロサンゼルス・タイムズなどの有力紙は控えているが、今後の状況次第では米国でも問題化する恐れもありそうだ。 デモ隊は「(民族や宗教への)憎しみを拒否しよう」などとアピール、1時間ほど抗議した。謝罪しなければ10日にもデモを行うとしている。 (共同通信) - 2月7日13時30分更新 |
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